産後退院してから赤ちゃんが泣きやまない!
オムツも交換したし、ミルクもあげたのにどうして?
ずっと抱っこしてるのだけど…
と思っているママはとても多いと思います。
ここでは助産師が
・どうして赤ちゃんが泣きやまないときがあるのか?
・赤ちゃんが泣きやまないときの対処法
について解説します。
赤ちゃんが泣き止まないのはなぜ
たそがれ泣きと言われるものかも?
たそがれ泣きとは、はっきりした原因もないのに赤ちゃんが1日に3時間かそれ以上、または1週間に3日かそれ以上、激しく大声で泣き続ける状態のことを言います。
ひどい時には3週間以上も続くこともあります。夕方6時ぐらいから真夜中まで続くこともあります。
赤ちゃんの約5分の1がたそがれ泣きを経験すると言われています。男女問わず同じ確率で発生し、母乳かミルクかは関係なく現れます。たそがれ泣きは生後2~3ヶ月が最もひどく、続く期間は 赤ちゃんによって変わりますが、生後6ヶ月頃には治まっていきます。
たそがれ泣きがなぜ起こるのか医学的に証明されていません。たそがれ泣きに関して、人体実験はできないので研究が進まないからです。
研究は進まないものの、0歳児の脳は表現できないほどのスピードの速さで発達していることは明らかです。その発達の段階で、赤ちゃんのたそがれ泣きが起こるのだと思います。
ということは、たそがれ泣きのとき、赤ちゃんの脳は発達のためにものすごく頑張っているということになります。
私の経験上、まずはじめにたそがれ泣きが起こるのは生後4日。助産師仲間では、魔の4日目と呼んでいるほど。
生後4日目の赤ちゃんは、なにをしても泣きやまないのです。助産師が、ミルクをあげて、オムツを変えても、おくるみをしてあげても全く泣きやまないのです。とにかくグズっています。
しかし、4日目をこえれば赤ちゃんはいつも通りに戻ります。
生後4日目は脳の発達がグッと速まる時期なんだなと思い、赤ちゃんは泣いてそれを教えてくれているんだな、といい意味で赤ちゃんのことを見守ることができます。
その後は、生後3週間頃。
生後1週間で退院する産院がほとんどですから、退院してからだと約2週間後です。この時期は、ママもシビアに疲労がたまってくる時期。そんな時期にたそがれ泣き。
これは本当に精神的にも肉体的にもママは辛い状況にあると思います。
ああ、赤ちゃん頑張っているのだな、と思ってもらい、やけになって赤ちゃんを泣きやませようと思わなくて大丈夫です。
赤ちゃんの不思議はたくさんあります。大きな心で赤ちゃんと接して行きましょう。
喋りたくて泣いている
赤ちゃんは喋りたくて、泣いているだけということです。
私たちがストレスが溜まったときに無性に誰かに話したいと思うことあると思います。それと同様です。赤ちゃんはまだ喋れないので、喋る代わりに泣くのです。ただ、喋りたくて泣いている、そんな印象です。
オムツも変えて、ミルクもあげた、おくるみもしても泣いている、こんなときは抱っこして赤ちゃんの喋りたい欲求、すなわち、ただ喋りたい欲求に存分に付き合ってあげます。
そうして、しばらくすると、赤ちゃんもスヤスヤ寝始めるのです。
ただ喋りたい欲求を理解してあげましょう。
なにかしらの不快感で泣いている
赤ちゃんは頭がいいので、不快なことをあれば教えてくれるのです。
不快と思える感情は、生後すぐに発達しており、赤ちゃんも気持ちが悪いということをわかっています。
大人は、自分の力で、何か不快なことがあれば対応できますが、赤ちゃんは全てを親に依存しています。
うんちやおしっこをしたので変えて欲しいと思っていたり、お腹が減ったから泣いています。その他にも、体勢が辛いときや寒いとき、暑いときにも教えてくれます。
そして、不快な感情が解消されたときの快の感情も生後1〜3ヶ月頃には獲得していきます。
快の感情は、お母さんやお父さんがオムツを交換してくれたり、夏には暑くないように水遊びをさせてくれたり、冬には寒くないように洋服を着せてくれたり、1つ1つの関わりでわかるようになっていくのです。
全ては、赤ちゃんの発達のためのシグナル。応答的に赤ちゃんのシグナルをキャッチしていきましょう。
赤ちゃんが泣き止まないときの対処法
赤ちゃんの脳の成長と理解する
一生懸命赤ちゃんが泣いていたら、脳の成長のために頑張っているのね、と思いましょう。
赤ちゃんが泣きやまなくても大丈夫です。赤ちゃんの脳の成長のために必要なシグナルなのです。赤ちゃんの1通りの世話をしたならば、赤ちゃんと少し距離を置くことも必要です。
また、脳の成長にともない、赤ちゃんのお背中は脳の神経がたくさん分布しているところなので、抱っこして、トントンしてあげると脳の興奮がおさまり赤ちゃんも落ち着けるかなと思います。
1人で抱え込もうとしない
ママは本能で、赤ちゃんの泣き声には敏感になっています。なので、誰よりも赤ちゃんがきになる。けれども、1人で赤ちゃんを育てなきゃというプレッシャーを捨てましょう。
パパに頼ることも良いですし、オルゴールをかけてあげたり、妊娠中にママがよく聴いてた音楽は赤ちゃんも大好きなことが多いです。
あらゆる手段を使って、ママが楽しく子育てできることが1番なので頼れるものは全て頼ることです。
受診を考える
何かの病気のサインかもという心構えをしておきましょう。
赤ちゃんがうんちおしっこもよくしていて、ミルクの飲みも問題なければ、上記の対策で良いです。しかし、下痢をしていたり、ぐったりしているときは医師に見てもらうことも大切です。
まとめ
・脳の発達のために泣いていることを理解してあげる
・たそがれ泣きを知る
・喋りたくて泣いていることもあることを知る
・何かしらの不快感で泣いている
・一人で抱え込まない
・頼れるものは全て使う
・受診を考える