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【分娩促進】分娩を進めるときに助産師が考えていること【分娩の3要素】

 

 

 

こんにちは。カリスマ助産師クリスティーナ社長です。今回は、出産がなかなか進んで来ないときに助産師が考えていることをつつみ隠さずお伝えしていきたいと思います。

 

 

分娩の3要素を知ろう!

 

分娩の三要素とは、娩出力、娩出物、産道に分けられます。この3つの要素が、バランスよく作用することで、出産はスムーズに進むのです。

 

 

この3つの要素のうち、1つが欠けてしまった、1つが不十分である、そんな時には、分娩進行が滞ります。その状態を難産というのです。

 

 

以下に、この3つの要素を解説していきます。

 

分娩の3要素:娩出力

娩出力とは、陣痛のことを示します。

 

陣痛は、胎児の準備が整うと胎児の腎臓から陣痛を起こすホルモンが放出されます。そうすると、母体はそのホルモンを察知して、陣痛をおこすことで、出産開始となるのです。

 

陣痛が適切に起これば、初産婦なら14時間程度、経産婦なら7時間程度で出産終了となります。

 

 

しかし、何らかの原因で、陣痛が弱くなってしまうと、上記に示した分娩の3要素のうち、娩出力が欠けてしまい、出産進行が滞るのです。

 

陣痛が滞る原因として、一番は母体疲労が挙げられます。母体が疲れ過ぎてしまうと、ホルモンも出ずらくなってしまい、陣痛がスムーズに来ないのです。

分娩の3要素:娩出物

娩出物とは、赤ちゃんのことをいいます。

 

経膣分娩となるためには、赤ちゃんの大きさが適切であることが大切です。

 

 

赤ちゃんが大き過ぎると、産道を通れなくなる可能性があります。中国では、赤ちゃんが大きいため、帝王切開分娩が主流だと言われています。

 

 

また、へその緒も大切です。平均は50cm。25cm程度だと、赤ちゃんが産道を通るときに短過ぎて引っ張られてしまい下に降りてこれなくなってしまうのです。

 

 

現場で、自然に良い陣痛が来ているし、赤ちゃんもエコー上では適正体重なのに降りてこない、というとき帝王切開になりますが、へその緒が20cmだった、ということがありました。

 

分娩の3要素:産道

産道とは、そのまま、子宮の入り口から、膣、膣口となります。

 

子宮口は10cmで全開大といいます。全開大したら、いよいよ赤ちゃんが膣を通れるようになります。

 

全開大になったからといって、すぐに産まれるということではなく、そこからもまだ赤ちゃんが産まれるには時間がかかるのです。

 

例えば、空港をイメージしてください。手続きしても実際に飛行機内に入るにはものすごく歩きますよね。手続き場が子宮口だとしたら、機内まで歩く道を産道、すなわち膣として考えてみると、子宮口が開いてもその後がまだ時間がかかることをご理解いただけましたでしょうか。

 

また、その後の、膣口は、大抵の女性がキュッと閉められています。セックスのときにペニスが入る部分です。よく出産のとき”切開する”と言いますが、その部分に当たります。

 

まとめ

 

上記に示した、分娩の3要素をお分りいただけましたか?

 

出産をスムーズに進めるためには、分娩の3要素をバランスよく作用させることが大切になります。

 

助産師は、出産が進まないときこの3つを考慮しながら、マッサージしたり、足浴したり、できることを進めています。

 

本当に助産師ってすごいんですよ!!!

 

出産が思うように進まないときは、分娩の3要素を考えられる助産師になりましょうね。